失敗しない不動産投資

特定非営利活動法人土地・建物・まちづくり相談センター

■不動産豆知識
失敗しない不動産投資
1つの原則、3つの覚悟と5つの納得
2004/08/11
宮本 靖夫
低金利、年金不信の時代を反映してか、このところワンルームマンションの販売実績が上昇を続けています。新築も中古も良く売れています。
購入者は自用としてでなく、賃貸用として投資を目的に、しかも値上がり益でなく、収益を目的にしております。
大きな買い物をする前にこれだけは知っておいて欲しいことを述べさせていただきました。

不動産を購入する人価格の次に尋ねてくる事は利回りは何パーセント回りますか、ということである。利回りとは投下資金に対する回収資金の割合である。つまり総購入費に対する年間賃料の割合である。
それが新築の場合ならば、6%〜8%、中古ならば8%以上、古くなればなるほど修繕費などが掛かるので利回りは大きくなければならないとしております。
いきなり各論に入ってしまった感があるので、話を始めに戻します。
まず、原則は『必ず10年以内に売ることを前提として買いなさい』ということです。10年以内ということは来年かもしれないし、5年後かもしれないということです。バブル時代のように限りなく値上がりする時代ならいざ知らず、物価の変動が少ない時代には、トランプのババ抜きみたいに最後までジョーカーを持たされた人が負けになります。投資の対象としてのマンションの時代も永遠に続くものではありません。10年経ったら確実に価値は落ちます。今でさえ、800万戸も世帯数を上回るだけの住宅があるのですから。
10年後において、今の価値を維持し続けられる地域と質のマンションを選ばなければ勝ち残ることはできません。これが不動産投資の大原則です。
次に3つの覚悟とは

その1 あらゆる投資はハイリスク、ハイリターンであること

その2 何が起きても全て自己責任であること

その3 生活を脅かす程の投資はしないこと

改めて解説することではないのですが、問題を持ち込む人はいつもこのどれかを忘れている人が多いのです。

では物件を選ぶときどんなことに注意したらいいかについて述べさせていただきます。

その1 必ずテナントが入る自信のある物件を選ぶこと。

コンスタントに賃料が入ってこそ、投資の意味があるのだから、物件の立地、外観、間取り、設備、他の入居者、賃料などを良く調べて、これなら空いてもすぐにテナントが決まるだろうと自信の持てる物件にすること。

その2 実質利回りを計算して、納得のいくものにすること。

初めに述べた利回りとは年間賃料÷総購入費=利回りはいわゆる表面利回りといわれるもので、実質利回りとは年間賃料から管理費・修繕費・固定資産税・都市計画税・借入金利などを引いたもので、この実質利回りが4%を下回るようでは魅力がないことになる。

その3 管理体制の整っていること。

マンションの管理は建物の品質を維持するためのハードの管理と、居住者の住み心地を守るソフトの管理の両面があります。いずれも非常に大切なものであるので、ちゃんとした管理組合があるのか、信頼できる管理会社に依頼しているかなどについて』自分の目と耳で調べることが肝要です。

その4

万一、地震や火災などによって建替えなければならなくなった場合に、今と同じだけの大きさのものが建てられない場合(既存不適格建物)があるので、注意すること。

その5

他の所得(例えば給与等)と合算して、節税になるのか、剰余金(借入金返済後の手元金)がどの程度あるのかを把握しておくこと。
これらのことを一つ一つ丁寧に調べて(その1,2.3.4については仲介業者の説明をよく聞く・・・・・重要事項説明書)
(その2.5については自分で計算するか、便利な計算ソフトによる・・・・・例:パノム興産社製「事業収支計算ソフト 試算家)納得のいく買い物をする。
次に、物件を購入した後、テナント募集、賃貸借契約、家賃集金、クレーム処理、更新・退去手続き等の専門的な仕事がある。
ほとんどの投資家はこれを不動産業者に委託しているが、やはりそれが至当と思う。これの費用がだいたい家賃の5%程度である。いわゆる賃貸管理費である。又、最近ではサブリースといって家賃をほしょうするシステムもあるが、これは家賃の15%くらいを支払わなければならないので、実質利回りを大幅にダウンさせてしまうので、あまりすすめられない。

試算の中では空室率を5%程度(2年間で1.5ヶ月程度)とっておけば良いであろう。(金融機関は10%とる)
管理会社はできるだけ物権に近い不動産業者で1階に店舗を構えているところがおすすめである。

ところで、ワンルームマンションに限らず、マンションは空室時にも管理費・修繕積立金を払わなければならず、又万一大地震などによって壊れたときはどうにもならない、一戸建て住宅の方がこの心配がない、という意見もあることを知っておこう。
でも1000万円〜2000万円程度の資金で、都心に一戸建てが持てるかと言えば全く実現不可能なことであるので、同一レベルでは議論できない。
ただ、都心にこだわらなければこうした投資方法もあることはある。地方出身者で地元にコネがあり、テナント募集の手段のある場合は面白いかも知れない。

以上が都心でワンルームマンションを持って、賃貸するばあいにおける考察であるが、実行する場合には必ず信頼できる不動産専門家と相談しながら行うことを忘れないでいただきたい。
 
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